らんちゅう飼育講座
らんちゅうの頭・胴体・尾の見分け方
らんちゅうの形の基本は、大きく頭(かしら、顔)・胴体(背、腰)・尾(尻尾)の3つの部分に分けられます。それぞれの部位によってさらにいくつか呼び名がありますので、代表的なものを紹介いたします。
頭について
頭の呼び方は大きく分けて3種類あり、フンタン(凸凹)のつき方、発育により呼び名を獅子頭、龍頭(シシ、タツガシラ)・兜金(トキン)・お亀(オカメ)と呼んでいます。
近年の品評会で良く見られるタイプは龍・獅子頭です。 目先、目下、鰓蓋などバランスよくフンタンが発達しており龍、獅子に似ています。(ここでは龍頭・獅子頭を同じ種類に分けさせて頂きました。)
次に頭頂部、頭のてっぺんに肉瘤が多くのっているものをトキン。 鰓蓋に肉瘤が多くついているものをお亀(オカメ)と呼んでいます。 トキン・オカメは近年は少なくなりました。
胴体について
らんちゅうの胴作りは、作出するにあたって非常に難しい箇所で、愛好家の頭を悩ませます。長すぎず・短すぎずという微妙なバランスが必要になります。
一般的に長い胴体を長手、短い胴体を短手と言いますが、短い場合は胴が詰まっている、寸が足りない・・といった表現が多いです。
形の呼び名としては、小判型が一番多く使われる表現ですが、近年は上から押さえたようなタイプ(表現が難しいですが)が好まれています。
また、らんちゅうの長い、短いは、絶対値ではなく、頭・胴・尾のバランスによる相対的な観点で判断される為、魚の全体を見ることによって長い、短いが決まります。
現在のトレンドは中長手(ちゅうながて)、つまり長すぎず、短すぎずが良いようです。(昔はこのような表現はありませんでした)
尾について
らんちゅうの尾型、構えは大きく分けて2種類にわけられ、一つは前ガカリ(前向きに出ている)のあるタイプ。 もう一つは真横に出ているタイプに分けられます。
どちらが上といった事はないようですが、昔から、らんちゅう飼育をしている方は前ガカリのあるタイプ(味のある)を好まれますね。
客観的な基準というよりも主観的な好みの問題で判断することが多いようです。
前ガカリとは親骨が前方向に向いて弓なりに出ています。 尾先は後ろに戻り上から見た感じが非常に綺麗です。
それに対し真横に出ているタイプは力強さを感じ尾開きが派手なイメージです。